偽りの甘い罠
私といることで、青柳が守れなかった負い目を
引きずってしまうなら、別々に生きる方が得策だ


なんとも言えないその切なげな目が、すべて物語ってる

一緒に生きていきたいなんて、私の我儘だよね

ごめん、ありがとう、、、


「青柳、ありがとう。」
「急に改まった顔してどうした?」
「ううん。なんでもないよ」

病室の窓から差し込む光が希望に満ちていた

そろそろ桜も咲く頃

今年はここで見ることになるのかな

それとも、満開になるまでに退院出来るかな

桜、一緒に見たかった

手を繋いで、桜の木の下で、


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