偽りの甘い罠
今日も素敵に煌めく笑顔を無償に提供して歩く

この男、少しは自重したらどうなの?

これだから勘違いされて、カモフラージュなんか
するはめになるのよ

私、有村 紗英はこのキラースマイル男のせいで、
偽りの彼女を引き受ける事になったのです。

発端は私の秘密を見られたから、、、なんだけど、
それにしても、よくもまあ、作り笑いし続けて
疲れないわね

私なら頬の筋肉痙攣するわ

こんなあからさまな笑顔になんで、みんな騙されるの
かしらねぇ、、、

気の毒で仕方ないわ

私の隣にも騙されてる愉快なオツムが一名いました

「本当、青柳くんて素敵よねぇ、、、」
「はぁ?私にはまったく響かないけどね」
「紗英は八巻さん一筋だもんねー」
「そうよ。あんな偽物笑顔とは違って、本当癒される
んだから。」
「はいはい、ご馳走さま」

私の隣でフロント業務をするのは、同僚の石田美帆
甘いもの大好きなポッチャリで可愛いらしい見た目は
ハムスターみたい。

そして、話題に出た八巻さんは一つ先輩
優しくて頼りになって、少年のような笑顔はまさに
私の癒し。

そして、憧れの人でもある。

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