叶わなくてもいいから、恋したい。
「私から佐川に言っとくし気にしなくていいわよ。なんなら、海斗様も呼んじゃおっかな!」

「もーいいよ。」

私が呆れていると椎名ちゃんは真剣な顔で言った。

「もう、そろそろ吹っ切れてもいいんじゃないの。そのきっかけと思ってよ。」

きっかけ、か。

「うん!そうする。」

この恋を吹っ切ることが出来たら。

新しい自分に。

恋に。

進めるかもしれない。
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