叶わなくてもいいから、恋したい。
佐川と遊びに行くのが楽しみ過ぎて勉強なんて頭に入らなかった。

「りか、給食当番だろ?」

「あれ、もう昼?」

私たちの学校は給食当番制で週一で交代している。

そして、今日私は給食当番だった。

清汰に言われて気がついた。

「急げよ。」

「はいはーい。」

今はそれどころじゃないんです!

「西牧、多賀谷、黙って準備しろ。」

清汰のせいで先生に怒られたんですけど。

清汰を睨むと睨み返してきた。

生意気な!

ウキウキだったのに、気分が台無しじゃない!

それからは黙々と準備をした。
< 64 / 313 >

この作品をシェア

pagetop