別れても好きなひと
あのとき、大悟と海外へ行ったらどうなっていたか今でもよく考える。

大悟が傷ついたり悲しむことが減らせたとしても、大きな悲しみが癒えたとしても私は大悟のお荷物にしかならなかったと思う。

前へ進む力にはなれなかったと思う。

美容師としての大悟の成功は私と離れたからこそ、大悟ががむしゃらに頑張ってつかんだものだ。きっと。

そう思いたいだけかもしれないけど…。
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