一途彼女×S系彼氏
一通り思い出して
莉子を見るとまだ固まっていた。


相当衝撃だったんだな。


「おい、莉子。」


話しかけても
目が点のまま口は開いたまま。


…マヌケ面。


しょうがない。


「チュッ」


「え!?」


「あ、動いた。」


頬に軽くキスをしたら
我に返ったようで
両手でキスされた頬を押さえている。


「な、何でキス!?」


「莉子意識どっか飛んでたし。
ってか、何でそんなに
不安そうな顔してんの?」


今の莉子は
驚いてもいるけど、
それ以上に目を潤ませて
何かを我慢しているような
顔をしていた。


優しく頭を撫でても


「そんな顔してない!」


また強がるから
もう一回だけチャンスをあげる。


「言ってくんなきゃ
分かんねーよ?」


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