強制食料制度
「説明とか、そういうんじゃないの」


桃菜の声が震えている。


あたしは文面を読んでいるうちに周囲の音がきこえなくなっていた。


〘西原菊世を《強制食料制度》のターゲットとする。期間は○月×日の正午より、捕食されるまでとする〙


○月×日は明日の日付だ。


「菊世って……」


あたしはゆっくりと顔を上げて桃菜を見た。


桃菜の目には涙が浮かんでいて、唇をかみしめている。


「あたしの……お母さん!!!」
< 16 / 204 >

この作品をシェア

pagetop