先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~
「はじめまして。知佳がいつもお世話になっております」
と、母のように挨拶をした。里美ったら~
「ふふっこちらこそ」
楽しそうに笑っていて今日の花笑さんは元気そうだ。
「花笑さんいつもと違って綺麗ですね!お買い物ですか?一人で?」
訊いたとたんぽっと頬が赤くなってハニカミながら、
「ううん、ちょっと人と待ち合わせをしているの」
といいながら嬉しそう。
「もしかして彼氏さんですか?」
ますます顔が赤くなって、
「ふふっそう…かな」
照れくさそうに笑っていた。
もうすぐ待ち合わせの時間だからと花笑さんと別れた私たちはカフェに入って一息ついた。
「あれがもう一人の憧れの先輩か~そして大好きな人の彼女…」
「ちょっ、里美!」
飲みかけたコーヒーを吹きそうになりながら止めようとする私を無視して里美は続けた。
「…かもしれない人」
「……っ」
「今日はその事相談したかったんでしょ?」
「うっ、里美~どうしよう~」
思わず泣きついてしまった私をよしよしと慰めて、話を聞いてくれた。