先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~

「ってえな~、何を冷たいことを。こいつとは生まれた時から一緒だから何でも知ってるぜ!何か聞きたいことがあったらいつでも聞いてきな~」

「お前に聞くことなんてない!」

「にしても、かわいいね~花笑ちゃん。こんなぶっちょうズラのどこが良いわけ?」

「お前に言われたかない!名前で呼ぶな!」

やいやい言ってる二人に呆気にとられて見ていたら海斗さんが近づいてきて、

「あの二人いつもああだから気にしないで。昔やんちゃやってた悪友だから」

「え?やんちゃ?」

「まあ、詳しいことは兄貴に聞いてよ」

と、にっこり。

お義父さんもお義母さんも気にした様子もなく料理を食べてる。
男の人の世界ってわからないわ…。

そうしてるうちに、またお客様が来た。

「正晴!(まさはる)お前まで!」

「だから来るって言っただろ~」

「なんだよ~、こんなめでたい日に俺を呼ばないなんて水臭いじゃないか!ほらっお前の好きな酒持ってきてやったんだぞ~」

正晴さんという人は前髪長めで後ろは刈り上げスッキリとしており、おしゃれな鼈甲の眼鏡を掛けている。細身でスタイルもよくてモデルさんみたい。
航さんと貴章さんと並ぶと3人ともタイプは違えどモデル?イケメン俳優?と思えるような光景に見惚れてしまった。
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