先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~


置田くんと花笑さん、並んでるとこを想像してみる。5cmくらいの身長差だから花笑さんがヒールを履くとあまり差がない。
あれれ、だんだん置田くんの背が縮んでく。
お座りした置田くんにはなぜかしっぽと耳そして首輪が繋がれていて手綱は花笑さんが持っている。

「わんっ」

しっぽフリフリ、にっこにこの置田くん…

「ぶっくくくっ」

「今度は何?」

怪訝な顔の里美

「ダメだ、置田くんとだと犬と飼い主にしか見えない」

「あっはは、何それ~?」

里美も笑い出した。
ひとしきり笑った後、日野さんも想像してみた。


青空の下、真っ白なドレスを着た花笑さんと、タキシードを着た日野さん。
二人は見つめ合っていて幸せそうに笑ってる。

「うっ……」

ヤバい、素敵過ぎる!

お似合いの二人を想像して落ち込んだ。
何も言わずうなだれた私を察して肩を抱いた里美は、

「ま、まあ、知佳の想像したことがなんとなく分かる気がするけどまだ決まったわけじゃないからさ!これはもうだれか正解か突き止めるしかないよ!」

「突き止める?・・・」

怪訝な顔をして里美を見上げるとにやっと笑ってこう言った

「そう!花笑さんに聞いても教えてくれないんでしょ?だったら男3人に聞くしかしかないじゃん」

「ええ~!あの3人に聞くって答えてくれそうにない気がする」

「だったらもうその人たちの行動を観察して怪しい行動をした人を突き止めるしかない!」

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