先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~

鼻息荒く里美が断言するけどそんな探偵みたいなこと・・・私にできるわけないじゃん。

「いやいや里美さん・・・そんなこと第一仕事中にそんな観察できないよ・・・」

「大丈夫!逐一行動を見張ってろってことじゃないんだよ。気にして見てるだけでちょっと目に入ったふとした行動があれっ?て思うことがあるんだよ。そういったことが度重なると段々確信に迫ってきて付き合ってるか判明したりするの!恋ってやっぱり隠し通せるものじゃないのよね~~。それで私はうちの会社で社内恋愛してる人既に3人見つけたから!」

びしっと3本指を立てて胸を張る。凄い自信だ。

「そ、そうゆうもん?」

「そうゆうもん!早くわかればいいけど、気長に観察して見なよ。知佳はどっちに転んでもはっきりさせたいでしょ」

確かにこのままもやもやしているのはいやだ。
花笑さんたちは話してくれそうにないし、私としては日野さんと付き合ってるのかどうかはっきりさせたい・・。

「うん、頑張ってみる・・」

「ま、一番手っ取り早いのは知佳が日野さんに告ればすぐわかるんだけどね」

「えっ!!!」

なにとんでもないこと言ってんのよ~~!!

「だって告って付き合ってる人いるからって言われればそれで決まりじゃない。逆にOK出たら万々歳でしょ?」

「里美さん・・・それは私には無理です~~~そんな勇気無い・・」

「でしょうね~~じゃ、気長にやって頂戴!頑張って!」

青ざめる私に苦笑いをしてはっぱをかける。
私の性格をわかってるから告白は出来ないとハナからわかってたみたい。
いつでも相談に乗るからさ~と言ってくれるので顔を引きつらせながらうなずく。

「う、うん。気長に頑張る・・」

大丈夫かな私・・・

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