セナカアワセ
結局、駅まで一緒に来て、今私達は電車を待ってる。



その間もリュックを持っててくれて。




待っている間もくだらない話をしていた。



遙人に中学1年生の妹がいること、動物が苦手なこと、酸っぱい食べ物が食べれないとか。



いつの間にか私も笑って話していた。



最初の違和感ももう無くなっていた。



電車が来て乗ろうとするけど、、、帰宅ラッシュ。



座るところがなくて見ていると、



「こっち。」



そう言って私の手を引いて、隣の車両に来た。



さっきの所より人はいないけど、座るところはなかった。



開くドアの方に立つと、ちゃんと掴まってろよって私に言う。



妹がいるから意外としっかりしてるんだなって思った。



「そうだ。一応那美佳の番号教えてよ。」



そう言ってスマホを取り出す。



「あっ、うん。」



私の番号を教えると直ぐにメッセージが来た。



「届いた?」



「うん。」



画面に映る「遙人」の文字。



それが新鮮だった。



私の降りる駅に着くとリュックを受け取った。



「じゃあまたな。」



「うん。ありがとう。いろいろ。」



「うん。」



扉が閉まって、私は自然と手を振っていた。



遙人はびっくりした顔していたけど、手を振り返してくれた。



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