セナカアワセ
帰り道、今日のことを思い出していた。



図書室に行って、遙人に出会って。



最初はすっごく嫌な奴だと思ったけれど、勉強教えてくれて。



秘密も、、、守ってくれるみたいだし。




リュックを持ってくれて、番号を教えて。



こんなに感情を剥き出しにして話したのは、遙人が初めてかもしれない。



自分でも、いつもの自分とは違うことが分かった。



不思議な人。



そんな感じがした。



また、会うのかな。



あっ、会うのか。



秘密を教えなければ、またあの場所で会うんだ。




秘密、、、、、、




本当は秘密になんてしたくないんだよ。



好きなことを好きだと言えないことが苦しい。



でも、それ以上に、



またあの時みたいなことが起きるんじゃないかって、心配になってしまうんだ。




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