何度記憶をなくしても、きみに好きと伝えるよ。
ストーカーの愛の告白
それからも、中井くんは放課後一緒にトラ子の様子を見るのを、何度も付き合ってくれた。

しかし、彼が朝のトラ子とのふれあいに来ることはなかった。

寝起きが非常に悪く、朝は苦手らしい。授業中もよく寝てるもんね。ロングスリーパーなんだろう。

また、私は中井くんがトラ子の様子を見に行けない放課後は、花壇の手入れをしている横田さんの元へと、よく顔を出しに行った。

横田さんに教えられながら、花の苗を植えたり、株分けの作業をしたりするのは、楽しかった。

うまく育たないこともあるようだが、世話した分だけ綺麗さが増していく花を眺めるのは、充実感があった。

いつの間にか、横田さんとは詩織、桜と呼び合う仲なっていた。

まあ、以前の終始ぼっちだった学校生活よりは、楽しくなった……かな? 教室では、中井くんも横田さんも他に友達がいるので、私は一人でいることが多かったけれど。

それでも、まあ、なんとか楽しいと思える時間が出来た。

ーーしかし、そんな時だった。
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