純真~こじらせ初恋の攻略法~
周りの状況を見るに、この5人以外の人達はなんの事やら全くわかっていない様子だ。

この件に関して関わりがあるのは、この5人と……。

「由香里が……計画したの」

そう、由香里だろう。

私と田原くんが付き合ってると藤瀬くんに吹聴し、自分は傷心の藤瀬くんの彼女に収まった。

私達を掻き乱したのは由香里以外に有り得ないのだ。

「お前ら、この場に居ねぇ奴の名前を出す意味、分かってんだろうな?嘘偽りなんて通用しねぇぞ」

田原くんは1人ずつ距離を縮め、凄んでいく。

中学時代、決して乱暴者と言うわけではなかったが、大人しいわけでもなかった。

今はすっかり丸くなり荒々しさなんてなくなってしまった田原くんだが、過去を知る人達を脅すには十分な効果があるようだ。

「今さら嘘なんてつかないわよ。子どもの頃とはいえ、同窓会に後ろめたい気持ちで参加するなんて、私達も辛いのよ」

「あの頃の自分を後悔して攻めてんだよ」

「許してもらえるかなんて関係なく、私達も全部を話したい」

そう訴えた5人は本当にすまなそうな表情で私達を見つめた。

視線が泳いでいるのは、申し訳なさからくるものなのだろう。

「過去を責めるつもりはないわ。私は真相が知りたいだけよ」

そう言った私の肩にそっと暖かい手が乗り、藤瀬くんが私の隣に座った。
< 174 / 199 >

この作品をシェア

pagetop