あやかし神社へようお参りです。
よっこらしょ、と立ち上がった三門さんに慌てて詰め寄った。
「み、三門さっ……狐が、喋っ」
「落ち着いて、麻ちゃん」
私の背中をぽんぽんと叩いた三門さんは苦笑いを浮かべた。何とか深呼吸を繰り返し、心を落ち着けようと努める。
「みくり、ふくり。麻ちゃんにご挨拶して」
必死に稲荷コロッケを頬張っていた狐たちの耳がピクリと動く。狐たちは座り直すと、前足で口元を拭って私を見上げた。
「まあ、新入りの教育も神使の大切な勤めだからな。この高貴な我々の名前を、人の子に教えてやろう。私はユマツヅミさまの神使、みくりだ!」
「前置きが長いねえ。お嬢さん、私もユマツヅミさまの神使、ふくりだよ。よろしくねえ」
少し高飛車な喋り方の方がみくり、おっとりした方がふくりと名乗った。