あやかし神社へようお参りです。


 「巫女さま!」


 妖狐の子供たちが駆け寄ってきた。視線を合わせるためにその場にしゃがむ。


 「こんばんは、巫女さまっ」

 「こんばんは、どうしたの?」

 「三門さま、寝込んでいるんでしょう? お母さんがね、三門さまと巫女さまにってたまごをもたせてくれたんだ、食べて!」


 竹で編まれた小さな籠を掲げた子どもは、赤くなった鼻を啜って照れたように笑った。その子に続いて、いくつもの籠が差し出される。


 「三門さんに渡しておくね。ありがとう、みんな。えっと、たまごに人参に、きのこに……これはなにかな?」


 干物のような何かが紐で縛られていた。首を傾げると、「巫女さま、これしらないの!」と子どもたちが声をあげる。

 有名な食べ物なのだろうか?


 「まいまいの干物だよー!」

 「まいまいはそのままたべてもおいしいよ!」


 どうやら“まいまい”という食べ物らしいが、やはりそれでも検討が付かなかった。



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