青と雲



小さいものはガムテープで取る。



破片を全て取りきったら、姿見の淵もゴミとして出した。



なぜが離れたくなかった。



「……ありがとう」



ごめんなさい、だったかもしれない。



わたしのせいで、もう少し使えたはずの鏡が壊れてしまったのだから。



腕にはしっかりと傷が残っている。



太陽にかざしても、もう血は固まっているらしく、ワインのような紅は出なかった。







部屋に戻ると、もう薄暗い。



電気をつける気にもならなかった。



ただ、腕の傷だけを眺めていた。



全て小さなものばかりだけれど、全て数えるとかなりの数になった。



「……学校、行くのかな……」



学校に通うわたしがいまいち想像出来なかった。



どうすれば、行けるだろうか。



どうすればいいんだろう。



ほとんど9ヶ月ぶりの気持ちをわたしは持て余している。



< 24 / 38 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop