オジサンに恋しちゃダメですか
「遅い!いつまでコピーしてるんだ!10枚だぞ!」

「知ってますよ。」

こんな時に丁度、紙が無くなるなんて。

外川課長の大きな声を背に、私はA4の紙を、コピー機に入れて、残り5枚のコピーを終えた。

「できました。」

「OK!次、この原稿の直し。」

またまた次の書類を渡された私は、素直に面倒くさいと思ってしまった。

「あの、私この原稿、持ってないですけど。」

「松下!」

課長は急に、松下先輩の名前を呼んだ。

「この書類の原稿、瀬田に送れ!」

「はい。」

私は、口を開けて唖然とした。

いやいや、私にも仕事があるんですけど。

「すみません。私今、エクセルで書類作っていて、」

「だからどうした。こっちの書類の方が、早急だ。」

うっ……何なの?この我が侭な優先事項は。
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