オジサンに恋しちゃダメですか
そして、こんな地味な仕事なのに、なぜか終わらない終わらない。

「あとどのくらいですか?」

「ん?」

外川課長が、箱の中を覗いた。

「残り、半分だな。」

「半分も……」

こんな作業、まだ半分もあるなんて。

しかも、こんな時に時間が過ぎるのは、早い。

もう、1時間経っている。


「これって、明日の朝配るんですよね。誰が配るんですか?」

「隣の課の若い連中だよ。やる気満々だったな。」

隣の課と言えば、同じ営業部でも、『よっしゃー!』『よくやったぞー。』と、大声で気合を入れるところだ。

私と同じくらいの年代もやっているから、ものすごく偉いと思う。

「なんか、うちの課って静かですよね。」

「ああ、まあ、そうだな。」

「今だって、残業している人って、私達二人ですし。」
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