オジサンに恋しちゃダメですか
「うん。」

届けられたビールに酔いしれ、私は半分、クラクラしていた。

「妹って言うのは、親しい関係だと思うけれどね。」

「本当に?」


外川課長と、親しい関係?

それだけで、嬉しくなる。


「妬けるな。」

「えっ?」

私は四宮君の方を向いた。

「何言って……」

「妬いてるって言うの。」

こちらも困った状況になって、私は、二杯目のビールを頼んだ。

「そんな親しくなったんだ。」

「あっ、いや、その……」

「なんだよ。全然イケると思ったのに。」

四宮君は、俯きながら、私の顔を覗き込んだ。


「あの……」

「好きだ。」

真っすぐ、四宮君の瞳が、私を見つめる。

「大学生の頃から、奈津菜ちゃんが好きだった。」

「四宮君……」

「好きな人がいる事は、十分分かってる。でも、奈津菜ちゃんが俺をどう持っているか、聞かせてほしい。」

私は、四宮君から目を反らした。
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