オジサンに恋しちゃダメですか
右手を挙げて、アピールした。

四宮君は、そんな私を温かい目で見ていた。

「ねえ、この前飲んだ後、春乃とはどうなったの?」

「春乃?別に、何もないけれど。」

「ふーん。」

春乃が、四宮君を好きな事、当事者は知っているんだろうか。


「それよりも、自分の事話せ。今日は、それが目的なんだから。」

「ああ……」

四宮君に、外川課長の事言うのも何だと思うけれど、でも誰かに聞いて欲しい気分。

「あのさ。最近、好きな人と一緒にいる事が、多いと思うんだけど。」

「へえ。それで。」

「何でも相談に乗りますよ、って言ったら、『妹みたいなものだ。』って言われて、困っています。」

四宮君は、表情崩さずに、話を聞いている。

「それで、瀬田ちゃんは傷ついているんだ。」
< 59 / 103 >

この作品をシェア

pagetop