【本編完】最恐No. 1はそこにいる

待つ時間





俺がこれからすること。




一つは氷鬼を潰すこと。



これは、

高木組がいなくなった今、

簡単な問題になった。






問題はもう一つ。




夜月迅、詩音の父だ。




俺は、こいつの会社を潰す。

そして、もう潰せることは出来る。




だが今の情報だけでは、

完全に潰すことは出来ない。





まぁ恐らく早くても長くても、

決着は五月中に終わるだろう。



もう、潰したあとの処理対策もしてある。



最後。



それまでは待つしかない。













しかしそれよりも、

今は詩音の事が気掛かりだ。




俺には気を許してくれているが、

他には一切関わりを持とうとしない。




離れた理由の一つでもある。




詩音に、

どこか一つでもいい。



自分の“意思”で、

居場所を作ってほしい。



このままでは、

本当にあの子は笑顔になれなくなる。



今は苦しいかもしれない、

けど、

詩音が心から笑顔になるために。





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