【本編完】最恐No. 1はそこにいる
第五章 氷鬼討伐

行くぞ





今は氷鬼の倉庫の近く。


いよいよ今日が氷鬼との戦いの日。





詩音の母、

詩笑(しえみ)さんを殺した矢武(やたけ)が総長をしている。



あの日から、詩音の笑顔が消えた。



俺もあの頃はまだまだ弱くて、

遠くから見守ることしか出来なかった。




でも今は、今の俺なら、

矢武に罪を償わせる事が出来る。




俺はもう一度気合を入れる。


組員達も、真剣な顔をしている。




あぁ、これなら勝てる。




「…行くぞ。」



俺がそう言うと全員動き出した。


車やバイクで倉庫へ向かう。






倉庫の前には氷鬼の連中がたむろしていた。

その数およそ二百人。




ほとんどが倉庫に入らず外に出ている。




俺達が着くなり喧嘩が始まった。




『うぉぉぉぉぉぉ!!』





氷鬼は全員何かしらの武器を持って戦う。

俺達は丸腰。




普通俺達の方が圧倒的に不利だ。





だが流石うちの組員、

攻撃をものともせず倒していく。




俺の方も喧嘩しながら、

組員の癖を見つけていく。




戦う前に、ある程度配置を決めていた。



だがやっぱりその時になると、

やりにくくなることがある。




その都度、

状況を見て変えなければならない。





草間は左側で戦った方がやりやすそうだ。


北野はまだ得意な方がわからないか。




「北野!草間!場所交代だ!」



「「はい!」」




二人は息を合わせて場所を変わる。




こいつらはじいちゃんが大好きで、

辞めて欲しくなくて反発している。



そんな、可愛い奴らだ。




問題は後の奴らだ、

どうするかな。







考えている間にも、

状況は着々と進んでいく。



今までは圧倒的に倒していた組員達だが、

戦況が少し変わった。


ちらほらナイフや短刀を持っているやつが出てきた。




東堂は刃物が苦手みたいだな。


俺の所に移動させるか。




「東堂!俺と交代だ!」




東堂は無視して戦い続ける。



やっぱり無理か。


そうこうしてる間にも東堂に攻撃がくる。



ナイフが東堂に突き出される。


東堂は大きく避ける。



今度は二方向から、

東堂が後ろに下がる。




危なっかしい。




けどこれも俺が、

こいつらを安心させる事が出来ていないからだ。




暫くそのままで戦っていると、

東堂の死角から、ナイフが伸びてきていることに気づく。






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