【本編完】最恐No. 1はそこにいる

信頼






警察が来て後は処理してもらった。




「お前ら、帰るぞ。」



俺は東堂ら組員達に言う。



だが、全員俯いて動かない。




「どうした。


怪我でもしたか?」


顔を上げる東堂。


「…あのっ!」



東堂が土下座しながら言う。



「俺のせいで怪我させてしまって、

本当にすみませんでした!


こんなっ、俺っ、若頭補佐失格ですっ!」




「東堂…、」




『俺もすみませんでした!』



全員が口々にそう言い土下座する。


何人かは泣いていた。




あぁ、

本当に、



「バカだな。」



「うぅっ、すみません。」




「本当に、

…お前ら良い奴過ぎだろ。」




「えっ?」




全員間抜けな顔でこちらを見る。


俺は、そんな顔を見て頬を緩ます。



俺は腰を落とし、全員と目線を合わして話す。




「お前らは、

組長のことが、

組のことが好きなんだろ?


そんな時、血縁の無い俺が次期組長。

心配になるよな。



…でも、もう心配すんな。


俺は強い。


お前らの後ろは俺に任せろ。」




『若っ…!』



全員ぼろぼろ泣いている。



「さ、立て。


天下の神夜組が膝ついてていいのか?」




俺が目線の高さを戻して言う。


すると全員すぐに立ち上がり、俺を見る。




「ん。それでいい。」



俺は少し歩いて止まり、

後ろになった組員を見る。



「俺は速度を合わせはしない。


お前ら、遅れるなよ。」





『…はい!!』



俺達は一緒に本家に帰った。






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