ずっと・・・
「おい、聞いてる?」
その瞬間、頭を掴まれて顔を近づけられた。
触れそうなほど近くに彼の顔がある。
「は、離して下さいっ」
頭を掴む彼の腕を掴もうとすると、逆に彼に捕まえられた。
「ちょっと、離して下さいっ」
もう1度そう言うけど、彼は離そうとしない。
振りほどきたくても、彼の力は強い。
一体、何を考えているんだ。
何がしたいんだ。
もう、意味が分からない。
私のことも、周りから言われていることも、ほっとけばいいのに。
「有紗が人の話し聞かねぇから。
なぁ、オレはもう逃すつもりはねぇんだ」
「え?何を言って……」
「あの時、有紗の素を隠す理由を知った。アイツの言い分も聞いた」
あの時って、学生の時のことだよね。
だったら、尚更関わりたいとは思わないはず。
「オレは、3ヶ月有紗と一緒にいてそんな女だとは思わなかった。むしろ、そうは見えなかった。だから、あの男が言うことには理由があるんだって思った。それも、有紗に非はない理由が。だから調べた」