BRST!






「指輪なんかいくらでも買ってやる。これからは自分の身体を最優先、大事にしろ。」





そんな台詞をくれた昴くんは物凄くカッコ良くて。


思わず泣き笑いみたいになってしまった私の涙を、穏やかな笑みを浮かべつつ拭い取ってくれた。



この事件に関しては当時の"聖龍"メンバーのみが知る内輪話となった。


"暴走"状態で乗り込んできた昴くんの手によって敵は壊滅。


たった一人で数百人もの敵を蹴散らしたことから、"聖龍"歴代最強の総長と謳われた。



ゆきが拉致されたときに総のことを散々言っていた私たちだったけれど、もし二人がこの事件を知っていたら口をつぐまざるを得なかった、なんて言うのは秘密である。




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