BRST!



と、まあ。


そんな具合に、今年も相川家の皆で年を越すことが出来た訳で。




「昴、稜ちゃんがシカトする~!」

「たりめーだろ。アホか。」

「ザ・辛辣…!」



今は閉じ切っている障子の向こう。


祖父母の仏壇があるそこを見つつ、やはり渦巻くのは今日の出来事で。



来たとき同様、帰りも手を合わせて行くつもりだけれど。


おじいちゃんに、一つ。報告することが増えてしまった。




――私たちはまだ、知らない。


後に、今日のことなど些細だと思わざるをえない事件が生じることを――。


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