Love again
俺の気持ちを伝えると

瑠璃はかなり怒っていた

そりゃそうだ

振ったのは俺なんだから

今更都合がいいとおもわれてもしかたない

そんなことわかってる

だけど……

「わ、わ、わたしかえるから!」

逃げるようにして帰って行った

結局 瑠璃を困らせただけでなんにもかわってないじゃんかよ

自分の情けなさに悲しくなる

とぼとぼと自分の家へと向かってあるいた

「はぁ…俺ほんと最低だな…」

複雑な感情が心の中をグルグルしている

こんなに好きなのに

もう届かない

狭い路地に入るとどこかで見たようなシルエットがみえた

『ん…?まさか…』

なるべく足音を立てないようにさっと通り過ぎよう

絡まれたらやばい…

―――ドンっ―――

「久しぶり和真」

「………」

乙女風にいうならこれは壁ドンってやつか…

完全に前方方向をふさがれている

手じゃなくて足で

「あら?
人が挨拶してるのにかえせないのかしら?」

「久しぶり風花…」

挨拶っていうか恐喝だろこれ

風花は俺の返答をきいて足をどけた

そして今度は目の前に立ちふさがった

「ちょっと話があるんだけど」

「なんだよ」

「あんたさどういうつもりだわけ?」

「……きいたのか?」

「まぁね」

「………」

今にも俺を殺しそうな表情で風花がみてくる

こいつとは昔からそりが合わず喧嘩ばかりしていた

喧嘩するほど仲がいいとかいう奴もいたがそれとこれとでは大違い

ほんとに仲が悪い

そりが合わない

心からお互いを嫌っている

「自分から振っといてさ今更つきあってくださいなんてさっ爆笑
あんた何様?自分のことカッコイイっておもってんのかしら〜?」

「相変わらず口悪いなお前」

「はぁ?事実をいったまでじゃん?」

「…否定はしない
今更じぶんでもなんなんだって思ってる」

「じゃあなんで?なんで告白なんかしたわけ?」

「それは…好きだからにきまってるだろ」

「ふっ爆笑
笑わせるんじゃないわよ!
あんな酷い振り方して…ほんとに…消えろカス!」

「なんにもいいかえせねぇーけどさ
俺には俺で理由があったんだよ…」

そう俺にはあの時受け入れる勇気がなかった

瑠璃の幸せを思って振った

でも…

「ほんっとに!意味わかんない!
とにかく!!これから絶対瑠璃に近づくなよ!」

「……なんでお前にいわれなきゃいけねぇんだよ」

「うるさい!
今度近づいたら骨という骨おってやるからな!」

「はいはい
それじゃあさよなら」

「永遠にさよならね」

ほんとにあの女…口悪すぎだろ

でもまぁ…

そう思われてもしかたないな

―――ピロリン―――

『LINEか…』

スマホの画面をみると『瑠璃』とかかれていた

ん?

瑠璃?

急いでメッセージをひらく

『瑠璃です
どうしてあんなこといったの?
もしかしてからかってた?』

『からかってない
俺本気だから
ちゃんと説明したい』

神様

俺にラストチャンスをください

どうか…お願いします
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