契約新婚~強引社長は若奥様を甘やかしすぎる~
それから私は彰さんと、念願かなってパリの街を散策した。と言っても内容はほぼ食べ歩きなのだけれど、私たちは楽しい時間を過ごし、程よい疲れの中宿泊先のホテルへと戻ってきた。
彼がとってくれた部屋はもともと豪華な三ツ星ホテルの中でも、さらに豪華なスイートルーム。
天蓋付きの大きなベッドや、バスルームのおしゃれな猫足バスタブにひとしきり興奮した後、お互い上質のバスローブに身を包んでしばしくつろいだ。
少し経った後、彰さんがデスクにパソコンを広げて何か作業しようとし始めたので、私はその背中に声をかけた。
「あの、お仕事が済んでからでいいので、少しパソコンを貸していただけますか?」
「ああ。構わないけど……何に使うんだ?」
彰さんがデスクから振り向いて尋ねるけれど、私は少々言うのを躊躇って悩んで口をつぐんだ。
結婚してから今まで、なんとなく恥ずかしくて黙っていたけれど、どうしよう。
でも、彰さんなら私の趣味を知ったって、幻滅することなんてないよね……?