私の専属王子は金髪君
でも、もちろん私の脚力で
玲央に勝てるわけもなく


「なんで逃げんだよ!」


呆気なく捕まってしまった。


「離せこのやろー!
玲央が隠れるから悪いんだもん!
先に帰ったかと思ったし!」


「俺がそんな事する訳ねーだろ!
ちょっとからかおうと思って…。」


しょぼんと肩を落とす玲央を見て
もう少しだけいじめてみたくなった。


「ふーん?
私が隠れた時は
あんなに必死になって
私の事探して『居なくならないで』とか
言ってたくせに
私に対してはそういう事するんだ~?」


じとーっと玲央を見つめながらそう言うと
バツの悪そうな顔をして


「ごめん…。」


怒られた子供のように
小さい声で謝った。
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