私の専属王子は金髪君
ポツリと出た
玲央への不満は他の生徒の話し声に
かき消された。


「玲央のバカ…。」


いじけて帰ろうと
昇降口を出たところで


「わっ!!」


肩に叩かれるような衝撃を感じて
振り返ると


「玲央!?」


ニヒヒといたずらっ子のように
笑みを浮かべている玲央がいた。


「ビックリした?」


玲央は悪びれる様子はなく
私の反応に満足してた。


なんだかそれが悔しくて


「うるさい!玲央なんて知らない!」


そう捨て台詞を残し、
あっかんベーをして
ぷいっと顔を背け1人で
校門へ向かって歩き出した。


「は!?ちょ!凛!?」


追いかけてこようとする玲央から
逃げようと思って走った。


「待て!凛!」
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