恋愛イデアル。
冬の星に。
・冬の星に。

凍てついた夜だ。
イデアルと俺、長月遥は冬の星空を観察する。

「そういえば、デカルト座標系だと地球はどこにあるんだろうな?」とイデアル。
「ガリレイ変換が出来ますからね」と長月遥。

「あたしは自然を深く理解したい、とそう思ってる」とイデアル。


しかしその理解が及ぶだろうか、いまの物理の知識集積で。
とそうイデアルは疑惑を感じる。
それは自分自身への擱坐(かくざ)への苦い苛立ちと言い換えてもよかった。

冬の星空だ。三名は星を見上げた。
< 126 / 215 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop