恋愛イデアル。
タデ科の一年草。
草あやめ。

イデアルと長月遥は話し合っていた。

俺の家で。四月の晴れた日に。

「泉鏡花の草あやめっていいなあ」とイデアル。
「そうですね。
そう思います」と長月遥。

「昔のひとびとも植物などに魅入られたものなんだなあ」とイデアル。

長月遥がいう。

「蓼(たで)ですね」

「ふむ。
それだけしか記憶に残っていないのは残念だが・・・

仕方なし」とイデアル。

「そ。
仕方なし」と長月遥。

蓼とはタデ科の総称で、とくに一年草のヤギタデを指す。河川付近や湿地に生える。葉は辛味を有する。
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