恋愛イデアル。
ふと咲いた花。
ゲームをしている。

厚着だ。

女子。

「ふと気づいたのですが、このゴールデンウィークは寒くなりそうですね」と長月遥。

イデアルが同意した。

「だよな。
三寒四温だよ」

「しかし我々何も知らない。

時間さえも。
あるいは存在さえも」

と長月遥。

「存在はただ季節の甘露」
「咲いて散る花」
「散華だよ」とイデアル。

「しかし文明もそうでしょう?」
繰り返す永遠のよう。

それを長月遥は言っているのだ。

「存在とは世界に対する認識の不思議さだよ」とイデアル。「妙なる調べ」

「さ。格闘ゲームでもしようじゃないか?」とイデアル。

玉露とともに食べるわらび餅。ふと咲いた花。四月。春だ。
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