すきだよ、先輩。


「液体が安全なものでよかったものの、結局ケガしてんじゃん。もしこれが皮膚が溶ける液体とかだったら、どうするんだよ」


さっきまで何もしゃべらなかった洸太郎が話し始める。二重のぱっちりした目が私の目を見つめてくる。

洸太郎は、私の指を消毒液で湿らせたコットンでふく。


「痛い」

「しみた?少し我慢して」

「う、うん」


いつもふざけあったり、冗談交じりで話し洸太郎が、私のことを心配して優しい口調で話してくる。私も思わず、かしこまってしまう。

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