ユニフォームで豹変する彼


次の日

「おはよー、優佳あれからどうなった?」

「特には……少し話して帰ったよ」

「じゃあーん、バレマガ載ってたよ、はい」

「えっ、そうなの?本に載るくらい有名なの?」

「去年の春高バレー特集だから一年の時だけど」

二人は電車に乗った

「隣の車両行ってみる?」

二人は隣を覗く

「いないね」

「うん」

電車を降りた

「連絡先とか交換しなかったの?」

「うん、だって次の道で別れたし、試合みてやってって拓海にいわれたよ」

「この本、ゆっくり読みなよ、かっこよかったよ」

「ありがと」

梓とはクラスが違うので校舎に入るとわかれた



「優佳おはよー、あれ本……バレマガ、それって八塚くん載ってるやつじゃん」

「何で知ってるの?」

「かっこいいもん、工業の一年生エースって期待されてるからねー、優佳バレー部なのに知らないの?」

「知らなかったの、昨日教えてもらって友達が貸してくれた」

「おはよー」

美香がやってくる、バレー部員である

「おはよ」

「梓から聞いたよ、告られたって?有名な八塚くん」

「んー、まだはっきりとは……あまり話す時間なかったし」

「あっ、これが例の本?」

「うん」

二人で本を開けた

「へー、身長高いね」

「うん、高かったよ、でも拓海に隠れるの、可笑しかった(笑)」

「拓海って?」

「同中でバレー部、野田工業いったんだよ。その子の家に行くらしくて駅で会ったの」

「運命の出会い?イケメンじゃん」

「うん」
(昨日とは顔が違う、別人みたい……)

昨日の顔と態度を思い出していた



二週間が過ぎた
二人は電車から降りる

「あれから会えないね」

「うん」

「来週試合だから会えるよ、っていうか拓海が見てって行ったんでしょ?場所違っても見に行ってみようよ」

「うん、付き合ってくれる?」

「もちろん、あの本あげるよ」

「本当?ありがと、バックナンバー取り寄せようかなって思ってたんだよね」

「気になり出した?、優佳の好きな筋肉もすごかったよね」

「うん、筋肉よかった、好きな筋肉(笑)」



試合当日

「優佳、今日同じ会場だよ、見て」

掲示板をみる

「ほんとだ、見れる」

美香が野田工業をみつける

「あそこでトレーニングしてるよ」

「試合前なのにあんなに走って疲れないのかな」

「梓、強豪は違うのよ」

(そうだよねー、それが実力の差だよね、あっ、いた)

優佳達は二回戦で負ける

「見て帰ってもいい?」

「もちろん」

美香と梓が残ってくれた

野田工業は快勝で修平を温存する

「エースは出番なしか、拓海が出てたね」

「拓海って子が何番?」

「8番」

三人は階段を降りていく

野田工業が二階に上がってきていた

「おっす、みた?」

「拓海!見たよ、すごかったね」

「まだ余裕(笑)……修平ー」



修平はテーピングを外しながら後ろから上がってきていた

「あっ、木下さん達……こんにちは」

「お疲れ様」

「そっちもお疲れ様」

「私らの試合みたの?」

「見れたよ」

「下手だったでしょ、忘れて……あれから会えないね」

「朝練始まっちゃって、あの……携帯出せる?」

「うん」

「番号言うからワンギリしてほしい」

「うん、いいよ」

「080-xxxx-xxxxで……ごめんねいかなきゃ」
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