初めまして、大好きな人
窓の外を見てみると、
そこは大きなデパートだった。
来たことのない大きな場所を見上げて
私はぽかんと口を開けていた。
「さ、降りて」
尚央が私の腕を掴んで引っ張り上げた。
車から降りて建物を見上げていると、
尚央はクスリと笑って手を差し出した。
「さあ、お姫様。お手をどうぞ」
お姫様だなんて、恥ずかしい。
顔が火照るのを感じながら、私はその手を取った。
きゅっと握られた手が熱い。
尚央は私の手を引くと、デパートに足を踏み入れた。
デパート内は平日なのに人で溢れ返っていて、
目が回りそうだった。
ちゃんと尚央の手を握っていないと迷子になりそう。
尚央はスタスタと歩いて行って、
ある洋服屋さんで立ち止まった。
女の子向けのレディースウェア専門店で、
お洒落な店員さんが笑顔で私たちに近付いてくる。
「いらっしゃいませ!何かお探しですか?」
「この子に合う服を一式。
赤をどこかに入れてくれればあとはお任せで」
「かしこまりました!」