代行秘書 ときどき レンタル彼女⁉



その時、一本の内線が鳴り響いた。



とっさに離れた体は徐々に我に返っていく。
乱れた服を直し、冷静さを戻しつつ内線に出る副社長。
何事もなかったように私も部屋を後にした。



助かった……
あのまま続いてたら……
私……自分でも止まらなかった……
あんな気持ち初めて……
なんか…怖い。
自分が…自分じゃなくなってく感じがして流される。



私も………副社長を襲ってた……!?



もう少しでネクタイを外してしまうとこだった………



ヤバイ………自己嫌悪……半端ない。





その日以降は今まで以上に仕事に打ち込んでいた気がする。
分刻みでのスケジュール管理から会議や接待の準備、先輩方とも連携を取りながら海外出張の日程も組んでいく。



「深山、今度の土曜日…」



「土曜日はフランス語講座の予定が入ってます」



「それが終わったら…」



「9時から13時まではフランス語、15時から17時までは韓国語、夜は三島会長と会食の予定です」



無理やり予定を入れてやった。
習うと言い出したのは本人だから言い返せまい。



「フランス語は深山に習おうかな」



「無理です、人に教えるほどの技量はありません」



「紗和〜」



「会社で呼ばないでってば」




今、廊下歩いてるんだよ?
どこで誰が聞いてるかわからないのに…緊張感なさ過ぎる。




「だって冷たいから」



「お迎えには参ります」



「その後は!?」



な、なに?そのめちゃくちゃ期待しまくりの顔……






< 137 / 278 >

この作品をシェア

pagetop