代行秘書 ときどき レンタル彼女⁉



「な?誰も来てないだろ?重役出勤マジむかつくぜ」



花のように笑う、この笑顔が好きだ。



「さ、深山秘書。今日も一日頼むぜ?」



「はい…!」



お前が笑ってるだけでこんなに心が落ち着くんだ。
だから手放したくない。
お前が居れば何でも頑張れる、乗り越えれる気がするんだ。



今は秘書で構わない。
構わないって言ったけど、俺は諦めた訳じゃねぇから。



一足早くエレベーターの扉を開き中へ誘導してくれる仕草。
お前は完璧な秘書だよ。
そうだな、欠点を挙げるとすれば……



扉が閉まればキスしようと顔を近付ける。
即座に俺の口に手を当てて止めてはきたものの。



「副社長っ…!契約違反です…!」



思いきり見開いて言ってんの。
そんな華奢な抵抗で阻止出来んのかよ。




やっぱ欠点は……



俺の押しに弱いとこ、かな。









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