たぶん..初恋...だった。
‥コトが終わると‥時計の針は4時を指していた。



しばらくして久野くんは服を着始めた。





「‥俺は夜からバイトあるからそろそろ帰るけど‥お前はどうする?」




「…んー‥じゃあ私も帰ろうかな‥?」



「そっか‥なら出るか‥」


「‥うん‥‥」






昨日まで学校で会ったり話したりするただの友達だったはずなのに、





もう友達でも、彼氏彼女でも表現できない関係になっていた‥。









「そういえば、この前瑠美に俺の連絡先教えたよな?」




いきなり声をかけられて我に戻る。



「えっ…あっうん!」


「‥また今日みたいになんか嫌なことあったら気軽に連絡して?


…お前危なっかしいし‥」


「‥うっ、うん‥ありがとね‥」









久野くんに心配してもらえるなら一生危なっかしくてもいいや、なんて心の中で思ったりしたけどそんなことは絶対言えない‥‥





「お前ん家まで送らなくてほんとにいいのか?」



「‥うん‥バイトあるんでしょ?‥早く行きなよ!」


「まあそうだけどー‥んー‥まあじゃーな!

家着いたら連絡しろよー」


そのままお互い別の方向に向かって歩き出した。



なんとなく後ろを振り返ったけど、久野くんは振り向くことはなく歩き続けていて‥


‥少しだけ‥ほんの少しだけ‥切なくなった‥


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