たぶん..初恋...だった。
家に帰ろうとするとちょうどりゅうちゃんが、私の家の前から出てくるのが見えた。


「あっ!瑠美〜!」


「‥えっ‥りゅうちゃん‥!?」


今1番くらいに会いたくなかった‥


りゅうちゃんは私の母親のこともあって、私がセックスに対していい印象を持っていないのも知ってるし、何より私も母親と同じ人種なんだと思われたくなかった‥‥


だから何もなかったかのように‥昨日までの私とまるで何も変わってないかのように‥



「ちょうど今瑠美の家に探しに行ってたとこなんだけどーいなかったから帰ろうとしてたとこなんだよね!

てかどこか出かけてたの?」



「‥あっ‥うーん‥ちょっと1人で街をぶらぶらしてたんだ‥」


「そうだったんだ!‥でも泣きはらした後あるけどおばさんとなんかあった?」


「‥えっ?なんでわかるの‥?」


「‥何年一緒にいると思ってるの‥瑠美のことなら分かるよ‥


だからさ、なんかあったら俺のとこに来なね?


‥瑠美は甘えちゃダメとか思ってるかもしれないけど、俺は頼られたら嬉しいから遠慮すんなよ」



‥そんな風に言ってくれる幼馴染に嘘ついて‥




‥私最低だ‥さっきまであんなことしてた自分が嫌になる‥‥






「‥えっ、?瑠美‥?なんで泣いてるの‥」


「ううん‥大丈夫‥なんでもないから‥」


…ただでさえ久野くんを警戒してたりゅうちゃんに、絶対今日のことを知られたら‥そう考えると‥










‥何が何でも知られないようにしなきゃ‥




自分のことばっかり考えてた私はそう自分勝手に思ったんだ‥
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