🍓夫の溺愛(大学教授の場合。)
     金曜日のよる。

「美奈様!これを付けませ。」
出ました。かっぽー着!

「これは夏用に可愛らしく
美奈様に似合うようにと、
奥様が縫われたのです。」

ああ、そっかぁ花柄のピンク色の割烹着
ポケット回りには白いフリルが付いて
可愛い。

後一枚は、茶色いクマちゃんの柄
作りは一緒だ。
あの日のサンドイッチを包んだ
クマちゃんの包みを後の義母様は
覚えていたのか?


美奈は料理はからっきしダメダメ
だが裁縫は得意中の得意。

丁寧な縫い目も、美奈に合うように
着やすいようにとの心配りが嬉しい。


今日のメニュー


あの長寿番組のマーチが脳内で
ながれる。

     ぶり大根
     ほうれん草のお浸し
     ポテトサラダ
     卵豆腐
     お吸い物。
     おつけもの
デザートは?

     レモンケーキ♡ 
           ヤッタ


ぶり大根に取りかかる。
「大根は皮を向いて、くださいね。
 はいはい、そうです。」

大根をまな板に寝かして喜代さんが
パスッと大きめにきる。

「これくらいの太さで切りますよ。
 はい!!切って下さいね。」

喜代が食材を出していると
バンボンバンバンバーン


 ヒエエエエエ
「み、美奈様!
 大根はおさえて切りますよ。
 包丁は振り下ろしてはなりませー
ん。」
             ハアハア
「それに手は猫の手ですよ。」

 「ぶりを塩で、ちっちがいます
  そんなにまぶして、どうしますか
臭みをとるだけですのよ。
(怒)」

「大根はゆでてからブリと煮ますよ、
 ブリの塩をおと‥
ギヤーそのまま入れては
 ダメですってばー!!」

「坊ちゃまを高血圧にするつもりで
すかー!
 ハアハア
 いいですか?話を聞いて
くださいね!! 最後まで!!」

 「もう~ぶり大根なんて
食べなくても
  よくなくない?
  塩焼きでいいシー。」

美奈はくたびれてきて
ゴロゴロしたくなり椅子に
座り足をブラブラ
させた。

「ダメダメ!駄目です!!"
 いいですか?これぐらいで根を
上げて_どうしますか?

 一朗太様のご両親、祖父母様
 皆様方にお料理を振る舞う時
 レンチン料理は出せませんよ。
 恥です恥。「あーはいはい、り」」

小言のオンパレが再生されるなか
美奈は腰を上げまた千切りを
はじめた。

キュウリを切る。
スパーン…  スパーン…スパ、アブなっ
ウワッ爪切れた、ヤバッ!。

四時間かかった。
料理が終わる頃には喜代もグッタリ。

「では、また明日! 」

喜代はそそくさとドアを開け、
さささと帰って行った。

ベッドに、どてえええーんと寝転ぶ。
喜代がマンションを出ようとすると
車のライトがパパパッとハイビームで
合図された。


「一朗太坊ちゃま。」  
   
 「喜代、ありがとう。
  くたびれたんじゃない?」

「坊ちゃま、考え直されましたら
どうです?
 これならまだ恵様の方が
何倍もましです。
 もう、ヒヤヒヤドキドキでー
 身が持ちません。」
喜代は溜まった鬱憤を一朗太に投
げかけた。


アハハハアッハハハ
一朗太はゲラゲラ笑っていた。
それを見た喜代は

『あらまあ!!坊ちゃまも笑われるのね!!
 ずっと使えてきてニコニコは
見たこと
 有るけど仰け反って笑うなんて
 初めてみた。』




   




       

          

        









< 51 / 60 >

この作品をシェア

pagetop