卒業します
「あれっ?
もしかして、酔った?」

さすがお医者様の春人さんは………

ちょっとした私の変化にも目敏くて

「顔も赤いし………休憩する?」と。

そんなに見ないでよぅ~

意識すればするほど赤くなる頬。

「熱が出た?
無理しないで帰ろう。」

さっき眠かったことまで

しんどいのを無理していたと受け取ってしまい

「次のサービスエリアで引き返すように、みんなに告げるから
電話が出来そうなら桜ちゃんに連絡して。」って。

「違う!
違うの。
熱なんてないから、帰るなんて言わないで。」

それでも、みんなの事を考えて遠慮してるととったみたいで……

「大丈夫。
帰るのは、俺と夏苗ちゃんだけにするから………。
みんなはチケットを渡して行ってもらうから。
夏苗ちゃんは、元気になったらまた連れて来てあげるからね。」って。

そうじゃないんだよぅ。

「だから、違うの!!
熱もないし元気なの!!
………………………………赤くなったのは………春人さんのせいだから…………。」

「はぁっ?!
俺のせい!!」

びっくりして、思わずこっちを見る春人さんに

「危ない!!
前見て運転してよ!!
……………………だって、春人さんがサングラスを探させたから…………」

「えっ、えっ?!どういう事??」

「だから!
春人さんがサングラスを探させたのに
急に春人さんまで探し始めて、手を入れてきたから……
びっくりしたの!!」

もう何に怒ってるのか分からない逆ギレ。
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