君からのヘッドフォン
No.14
出会ってすぐに惹かれた。

一目惚れって言ったらわかりやすいと思う。

かっこよくて、優しくて。

同じクラスで、誰にでもいい人で。


私の初恋はそんな人だった。


「栞帆っ」

「はっ、はいっ」


初めて話すのに、名前を呼んでくる男に少し警戒心を覚えてないと言ったら嘘になる。


「クラスマッチだけど、何出る?」


そのときたまたま、出場種目を書き忘れていた私は、実行委員のその彼…津田和久に話しかけられることになった。
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