君からのヘッドフォン
恥ずかしいじゃん、期待しちゃうじゃん。

顔が赤くなる。


「しーほ」

「…和久」


熱くなった頬を少し気にしながら小さく呟く。


「ん、いい子。今日から、それね」

「は?本気で言ってんの?」

「うん、ダメ?嬉しいじゃん、名前呼ばれるの」


そう言って無邪気に笑う…わ、和久。

ダメだ、なんか、こう言うの苦手。

今思えば男の名前を下の名前で呼ぶなんてこと初めてだ。


わー、もー、考えるだけで頭がバカになりそう。


「もう、いいよ」

「ん、ありがと。帰りは歩き?」
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