嘘は必ずバレるから
未来の死を聞いたのは親からだった。
親から、未来が死んだって聞かされて
急いで未来の家に行ったら、家には未輝だけだった。
未輝の目は赤くなってて、泣いていたのがわかった
未輝は俺を見た瞬間、俺の胸ぐらを掴んだ
「····稜兄のばか」
それだけ言って未輝は静かにまた涙を流した
家に入って未輝の背中をさすっていたら
いきなり未輝が話だした。
「あの日さ、俺、未来姉と稜兄の会話聞いちゃったんだ。
俺知ってる。未来姉が稜兄の話を聞くのが楽しみだったこと。
稜兄が会いにくるといっつも笑顔だった。
だから、稜兄があの日いなくなったあと、未来姉になんで嘘をついたのか聞いたんだ。」
『 ねぇ、未輝。私、多分もう長くないの。
今はこうやってペラペラ話せるし、表情もかえられる。
けれどね、いつか、私は本当に······。
私にはミライがないの。稜や未輝にはこれからのミライがある。
私がいなくなったあとのミライがあるの。
稜はとても大事な人がいるから、私がそれを奪っちゃいけないの
稜は優しいから、私が好きって言うとあれこれ考えちゃうでしょ。
それに、悲しませちゃうでしょ。
だったら、私を嫌ってくれた方がいい。
私は稜が好きだから、大切だから···だからこれでいいの』
未輝は泣きながらあの日ことを語った
俺はそれを聞いてなんてことをしたんだろうと思った
未来は俺のことを考えてくれていたのに、俺は自分のことで精一杯だった
未来のことを考えてるつもりが実際は自分のことだけ
「はは···俺って屑だな···」
俺は自分の前髪をくしゃっと握り潰す
そんな俺を見ていた未輝が意を決したように口を開く
「······稜兄に、未来姉から最後の伝言
『私のことは気にせず、幸せになって』
だから、稜兄は未来姉を早く吹っ切って
ずっと悲しんでたら未来姉、悲しむから」
未輝はそう言って俺に無理やり笑いかけると
ゆっくりと立ち上がった
親から、未来が死んだって聞かされて
急いで未来の家に行ったら、家には未輝だけだった。
未輝の目は赤くなってて、泣いていたのがわかった
未輝は俺を見た瞬間、俺の胸ぐらを掴んだ
「····稜兄のばか」
それだけ言って未輝は静かにまた涙を流した
家に入って未輝の背中をさすっていたら
いきなり未輝が話だした。
「あの日さ、俺、未来姉と稜兄の会話聞いちゃったんだ。
俺知ってる。未来姉が稜兄の話を聞くのが楽しみだったこと。
稜兄が会いにくるといっつも笑顔だった。
だから、稜兄があの日いなくなったあと、未来姉になんで嘘をついたのか聞いたんだ。」
『 ねぇ、未輝。私、多分もう長くないの。
今はこうやってペラペラ話せるし、表情もかえられる。
けれどね、いつか、私は本当に······。
私にはミライがないの。稜や未輝にはこれからのミライがある。
私がいなくなったあとのミライがあるの。
稜はとても大事な人がいるから、私がそれを奪っちゃいけないの
稜は優しいから、私が好きって言うとあれこれ考えちゃうでしょ。
それに、悲しませちゃうでしょ。
だったら、私を嫌ってくれた方がいい。
私は稜が好きだから、大切だから···だからこれでいいの』
未輝は泣きながらあの日ことを語った
俺はそれを聞いてなんてことをしたんだろうと思った
未来は俺のことを考えてくれていたのに、俺は自分のことで精一杯だった
未来のことを考えてるつもりが実際は自分のことだけ
「はは···俺って屑だな···」
俺は自分の前髪をくしゃっと握り潰す
そんな俺を見ていた未輝が意を決したように口を開く
「······稜兄に、未来姉から最後の伝言
『私のことは気にせず、幸せになって』
だから、稜兄は未来姉を早く吹っ切って
ずっと悲しんでたら未来姉、悲しむから」
未輝はそう言って俺に無理やり笑いかけると
ゆっくりと立ち上がった