この空の果てで
「それ、まずいんじゃない……」
「あんたなんなの。
いきなりオヒトヨシなんて止めてよ」
エリの手は止まらない。
本当に、終わるの……?
「……いつになったら……」
「はあ?
いつになったら、なんてねえよ。
あんたはずっとこうやって底辺に居続けるの」
ホノカさんも、ずっとこうやって虐げられ続けたのだろうか。
いつかは終わると、その「いつか」を信じながら、誰かのくれる「いつか」を信じながら。
どうして終わると確信できるんだろう。
わたし達は一度も会ったことがない。
それはとても不自然なことだ。
よく考えれば。
でも、なんでなのかは分からない。
「ごめん、エリ。
あたしこれから塾なんだ、帰らないと」
「あ、忘れてた。
あたしも塾だ」
いじめっ子が塾のことを気にするのがなんとなく滑稽だった。
心の中で笑っていると、わたしを置き去りに、日常はとっくに動いていた。