この空の果てで
「……そうよね。夏穂さんの言う通りだわ。
なんで勝手に決めていたんだろう」
鼻を軽く啜るのが分かる。
……ホノカさんも、泣くんだ。
大切な人が泣いていると、苦しい。
「なんだかわたしの方が元気をもらったわ。
立場が逆ね」
笑い声を聞いて、本当に心根のいい人なんだな、と思う。
「たまには、頼ってほしいです。
全然しっかりしたことなんて言えないけれど。
それでも、何も無いよりはましだと思うんです。
抱え込まないでください」
「ありがとう」
「じゃあ、また」
「じゃあね。あ、悪いんだけどまたそちらで切ってもらってもいい?
ごめんね」
「もちろんです」
電話を切ると、かなりの時間話していたらしいことに気付いた。
もう空が薄暗い。
にんじんのピューレにイカスミを混ぜたような、未知の味がしそうな空の色だ。
わたし達は、助け合える。
そう確信した。