この空の果てで
学校へ行くと、出席点検で名前を呼ばれなかった。
先生にまで存在を消された。
一緒になってエリ達と笑っている。
こいつら、本当に馬鹿だ。
もうここには"星川夏穂"はいない。
……そんなものか。
現実のあまりの薄っぺらさと残酷さと、全てに愕然とした。
少しでも期待をしたわたしが馬鹿だった。
分かっていても、まだわたしはこの期に及んで誰かに「おはよう」と声を掛けられることを望んでいた。
自分も嫌になる。
ホームルームが終わると、鞄を持って教室を出た。
中庭に面する窓から空を見上げると、青かった。
……春が近い。
教室の移動をする生徒や今登校してきた生徒、おしゃべりを楽しむ生徒の間を縫ってわたしは毅然と通り過ぎていく。
わたしは純潔でいたいの。
そんな顔をして。
でも、長くは続かなかった。
我慢出来ずに、電車に乗ると涙が止まらなかった。